こんにちは、Takamiです。
今回のテーマは、運動初期はなぜ筋肉痛を強く感じるのか?です。
初心者が知っておきたい「痛み」のメカニズムと対処法
運動を始めたばかりの人が、最初に直面する壁――それが「筋肉痛」です。
しかも、「たったこれだけの運動で?」と思うほど、翌日や2日後に強烈な痛みを感じた経験はありませんか?
軽いスクワットやストレッチでさえ、筋肉痛になってしまい、驚きとともにやる気がそがれてしまう人も少なくありません。
では、なぜ運動初期に筋肉痛を強く感じるのでしょうか?
今回はその理由を、科学的な視点と、私自身の体験・感覚も交えて解説していきます。
筋肉痛の正体とは?
まず、筋肉痛の正体を知る必要があります。
筋肉痛には大きく分けて2種類あります。
•即発性筋痛:運動中〜直後に感じる痛み。血流の変化や乳酸の蓄積による一時的な痛みです。
•遅発性筋痛(DOMS):運動後12〜48時間後に出る痛みで、一般的に「筋肉痛」といえばこちらを指します。
今回のテーマである「強い筋肉痛」は、主に遅発性筋痛(DOMS)によるものです。
この遅発性筋痛は、筋肉に微細な損傷(筋繊維の断裂)が起こり、それを修復する過程で炎症反応が生じることで痛みを引き起こします。つまり、筋肉痛は「筋肉が壊れ、再生しようとする正常な反応」なのです。
初心者が筋肉痛を強く感じる3つの理由
① 筋肉が刺激に慣れていない
運動初心者の筋肉は、日常生活ではあまり使われていなかった部分が多く、急な刺激に対して非常に敏感です。特に、「伸ばしながら力を出す(エキセントリック収縮)」動きは筋繊維へのダメージが大きく、筋肉痛を引き起こしやすくなります。
たとえば、階段を降りる動作や、スクワットのしゃがみ込む動作がこれにあたります。
慣れていない動き → 筋繊維の損傷が大きい → 筋肉痛が強くなる
という流れです。
② 神経系が“痛み”に敏感な状態にある
筆者の感覚にもありますが、初心者は「痛みの経験」が少ないため、わずかな不快感でもそれを「強い痛み」として認識しやすい傾向があります。
痛みは、筋肉だけの問題ではなく、「脳」がどう感じ取るかが非常に重要です。
初めての筋肉痛は、脳がそれを「異常」と判断し、不安を感じることでさらに痛みを増幅させることがあります。
つまり、同じ筋肉の損傷でも、「慣れていない人」の方が脳が強く反応し、「痛い!」と感じやすくなるのです。
③ 炎症への免疫反応が過敏になっている
筋肉の損傷が起こると、体内では免疫反応が働き、炎症が起こります。この炎症こそが、痛みの原因となります。
運動に慣れた人では、この炎症反応が抑制されやすく、痛みも軽減します。一方、初心者では体が炎症に「過敏」に反応しやすく、筋肉痛の症状も強く出ることがわかっています。
運動を続けると痛みが軽くなる理由
それでは、なぜ運動を継続すると筋肉痛をあまり感じなくなるのでしょうか?
ポイントは次の3つです。
■ 筋肉が刺激に「適応」する
同じ運動を続けていると、筋繊維がその刺激に強くなり、損傷が起こりにくくなります。
これを「リピートバウト効果」と呼び、1度経験した刺激に対して体が防御反応を覚えるというものです。
その結果、筋肉痛が出にくくなります。
■ 神経系が「痛み」に慣れる
何度か筋肉痛を経験することで、脳が「これは異常ではない」と理解し、過剰な反応をしなくなってきます。
いわゆる「痛みに慣れる」という状態です。
つまり、同じ筋肉の損傷でも、感じ方がマイルドになっていくのです。
■ 炎症反応がコントロールされる
運動を継続することで、体内の抗炎症物質の分泌が促され、炎症反応が抑えられやすくなります。これも筋肉痛が軽減される理由の一つです。
筋肉痛は悪いことではない
ここまで読むと、「筋肉痛=悪いこと」と感じてしまうかもしれませんが、実は逆です。
筋肉痛は、体が変わろうとしているサインです。
痛みを感じたということは、それだけ「筋肉に新しい刺激が入った」という証拠。つまり、成長のチャンスでもあるのです。
もちろん、痛みが強すぎる場合や、関節に痛みが出ている場合は注意が必要ですが、ある程度の筋肉痛は前向きにとらえてOKです。
筋肉痛との付き合い方
筋肉痛は、無理に消そうとせず、「うまく付き合う」ことが重要です。以下のような対処法がおすすめです。
•軽いストレッチや散歩など、血流を促す軽運動
•湯船につかって体を温める
•十分な栄養(特にタンパク質)と睡眠をとる
筋肉痛は2〜3日でおさまることがほとんどです。
焦らず、ゆっくり回復を待ちましょう。
まとめ
運動を始めたばかりの頃に感じる強い筋肉痛。
これは「体が変わろうとしている証」であり、誰もが通る成長の第一歩です。
脳も筋肉も、最初は「慣れていない」だけ。
続けていけば、必ず痛みにも強くなり、運動が楽しくなっていきます。
痛みを恐れず、うまく向き合いながら、少しずつ前進していきましょう。
あなたのその一歩が、きっと未来の自分を変えてくれるはずです。