美容・メディカル

OTC類似薬ってなに?保険から外れるとどうなるの?

こんにちは、Takamiです。

今回のテーマは、OTC類似薬ってなに?保険から外れるとどうなるの?です。

「OTC類似薬」とは?

みなさんは薬局やドラッグストアで「ロキソニンS」や「パブロン」といった薬を買ったことがありますか?
これらはOTC医薬品と呼ばれ、病院に行かなくても買える薬です。

一方で、病院で処方される薬の中には、市販薬とほとんど同じ成分・効果を持っているものがあります。これをOTC類似薬といいます。

たとえば…
•「ロキソニン錠(処方薬)」と「ロキソニンS(市販薬)」
•「ガスター錠(処方薬)」と「ガスター10(市販薬)」

このように中身はほぼ同じなのに、処方薬だと保険がきいて安くなるという仕組みがあるのです。

なぜ「保険から外す」話になっているの?

日本の医療費は年々増え続けていて、2024年度には47兆円を超えています。高齢化も進み、このままでは国の医療制度がもたないといわれています。

そこで政府は、
•軽い症状には市販薬を使ってもらう
•本当に病院が必要な人に医療資源を集中する

という考えのもと、OTC類似薬は保険の対象から外そうという方針を打ち出しました。

つまり「風邪薬や胃薬、湿布薬など、市販で買える薬は自分で買ってね」という方向に変わろうとしているのです。

いつから変わるの?

•2025年に自民・公明・維新の3党が合意
•2026年度から段階的に保険外しが始まる予定
•2025年末までに対象となる薬のリストが決まる

今のところ、胃薬、鎮痛薬、ビタミン剤、湿布薬、うがい薬などが候補に挙がっています。

これから起こりそうなこと

メリット
•医療費が減る(国の財政が少し楽になる)
•軽症の人が病院に殺到しなくなる
•重症の患者さんに医療が集中できる

デメリット
•自己負担が増える
•市販薬は処方薬より高いことが多く、3倍〜10倍の負担になるケースも。
•受診控えのリスク
•「ただの胃もたれかな?」と思って市販薬で済ませたら、実は大きな病気だった…ということも。
•低所得の人や高齢者への負担増
•薬を買い控える → 症状が悪化して結果的に医療費がかさむ、という悪循環の心配があります。

医師や専門家はどう見ている?

•日本医師会は「健康被害が増える恐れがある」と強い懸念を表明しています。
•「軽症と重症を自分で見分けるのは難しい。必要な人が受診しなくなるかもしれない」と警鐘を鳴らしています。

薬剤師・薬局の役割が重要に

今後は薬局やドラッグストアでの薬剤師や登録販売者の役割がもっと大きくなります。
•「どの薬を選べばいいの?」という相談にのる
•市販薬で済むか、病院に行くべきかを見極めてアドバイスする
•飲み合わせや副作用の注意点を伝える

つまり、医師はもちろんのこと、薬剤師や登録販売者が重要な存在になってきます。
それだけでなく、自分で調べる情報収集スキルまで必要です。

私たちにできる準備

制度が変わる前にできることを整理してみましょう。

•自分の薬が対象になるか調べておく
•かかりつけ薬局を作る
•何かあったときに相談できる薬剤師さんを決めておくと安心
•セルフメディケーションの知識を身につける
•「市販薬で済む症状」と「病院に行くべき症状」を少しずつ学ぶ
•国の方針に声を届ける
•パブリックコメントや意見募集があれば参加する

まとめ

ターニングポイント

OTC類似薬の「保険外し」は、私たちの薬の使い方を大きく変える可能性があります。
•国の医療費を守るための必要な改革
•でも、一人ひとりの負担や健康リスクも増える

これからは「自分の健康は自分でも守る」意識がますます大切になります。
もちろん、日々の運動習慣はとても大事。
ただし、自己判断に頼りすぎるのは危険です。困ったときは、薬剤師や医師に相談する習慣を持つことが、安心して暮らすための第一歩になるでしょう。

このテーマは、医療制度と私たちの生活の両方に直結する「分岐点」です。これからニュースや薬局での情報をチェックしつつ、自分に合ったセルフメディケーションのスタイルを見つけていきましょう。

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