こんにちは、Takamiです。
今回のテーマは、ベジファーストの効果とは?血糖値と健康への影響を解説です。
「ベジファースト」という言葉を聞いたことがありますか?
これは食事の際に野菜を最初に食べる食べ方のこと。テレビや雑誌でもたびたび取り上げられ、健康意識の高い人たちの間ではすっかりおなじみの習慣になっています。
中でもよく語られるのが、「血糖値の急上昇を防ぐ」という効果。でも、本当に野菜を先に食べるだけで血糖値に変化が出るのでしょうか?今回は、ベジファーストの効果やおすすめの野菜について、科学的な知見も交えてご紹介します。
ベジファーストが注目される理由
現代の食生活では、白米やパン、パスタなどの糖質を中心にした食事が多くなりがちです。こうした糖質を一気に摂取すると、血糖値が急激に上昇し、インスリンというホルモンが大量に分泌されます。この状態が繰り返されると、血糖値を調節する機能が乱れ、糖尿病や肥満のリスクが高まるとされています。
そこで登場するのがベジファースト。
野菜には食物繊維が豊富に含まれており、これが胃腸で糖の吸収をゆるやかにしてくれる働きがあります。つまり、食物繊維が“バリア”のような役割を果たし、主食やたんぱく質の糖分が一気に吸収されるのを防いでくれるのです。
実際の研究結果は?
この食べ方の効果を裏付ける研究も存在します。
たとえば、2015年にアメリカのコーネル大学とニューヨークのWeill Cornell Medical Collegeの研究グループが発表した論文では、2型糖尿病患者を対象に「野菜を先に食べたグループ」と「ご飯を先に食べたグループ」で比較を行いました。
その結果、野菜を先に食べたグループでは、食後の血糖値上昇が著しく抑えられたという報告があります。特に食後30分と60分の血糖値の差が顕著で、インスリン分泌も穏やかになっていたことが示されています。
このように、ベジファーストはただの流行ではなく、血糖値コントロールに役立つ実践的な食習慣と言えるでしょう。
ベジファーストで食べたい野菜とは?
では、どんな野菜を最初に食べるのが良いのでしょうか?
ポイントは、「食物繊維が豊富で、糖質が少ない野菜」を選ぶこと。具体的には以下のような野菜がおすすめです。
•葉物野菜:レタス、ほうれん草、小松菜、チンゲンサイなど
•キャベツ:千切りや蒸し料理で手軽に摂れる
•海藻類:わかめやひじきなども食物繊維が豊富
•きのこ類:しいたけ、しめじ、えのきなど、低カロリーで食物繊維たっぷり
これらの野菜を、まずしっかり噛んで食べることが大切です。よく噛むことで満腹感も得られやすく、食べ過ぎ防止にもつながります。
ベジファーストを続けるコツ
毎食、必ず野菜から食べる習慣をつけるのは最初は少し手間かもしれませんが、次のような工夫で継続しやすくなります。
•野菜は調理せずそのまま食べられるサラダにする
•お味噌汁に具だくさんの野菜を入れておく
•カット野菜を活用して手間を減らす
•食べる順番を意識して、まず箸を野菜に伸ばす癖をつける
一度習慣になってしまえば、意識せずとも自然にできるようになります。
まとめ
ベジファーストは、特別な食材や高価なサプリを使わなくても始められるシンプルな健康法です。血糖値の急上昇を防ぎ、インスリン分泌を穏やかにすることで、糖尿病予防や肥満対策にもつながります。
まずは今日の食事から、「野菜を最初に食べる」ことを意識してみてください。体の変化は少しずつですが、確実に現れてくるはずです。
※参考文献:
Shukla AP, Iliescu RG, Thomas CE, Aronne LJ. Food order has a significant impact on postprandial glucose and insulin levels. Diabetes Care. 2015 Jul;38(7):e98-e99.