OTC類似薬として公表された77成分
こんにちは、今回のテーマは、「OTC類似薬として公表された77成分と、私たちの負担はどう変わるのか」です。
最近ニュースで耳にすることが増えた「OTC類似薬」。
名前だけ聞くと難しそうですが、実は私たちの生活にとても身近な薬が多く含まれています。
この記事では、
・OTC類似薬とは何か
・なぜ今、見直しが行われるのか
・77成分にはどんな薬が含まれるのか
・私たちの自己負担はどう変わるのか
を、一般の方にもわかる言葉で解説していきます。
OTC類似薬とは?まずはここから
OTC類似薬とは、「病院で処方されるけれど、成分や効き目が市販薬(OTC)とほぼ同じ薬」のことです。
OTCとは「Over The Counter」の略。
ドラッグストアなどで、処方箋なしで買える薬を指します。
たとえば、
・アレルギー薬
・胃薬
・湿布
・皮膚のかゆみ止め
・消毒薬
など、「それ、家の救急箱にあるかも?」という薬が多く含まれています。
なぜ今、OTC類似薬が見直されるの?
背景にあるのは、医療費の増加です。
日本の医療費は年々増え続け、現役世代の負担も大きくなっています。
そこで厚生労働省は、
「市販薬で代替できる薬については、患者さんにももう少し負担してもらおう」
という方針を打ち出しました。
2026年度から何が変わる?ポイントを整理
今回の見直しで決まっている重要ポイントはこちらです。
・対象はOTC類似薬77成分(約1100品目)
・公的医療保険の適用は維持
・ただし、薬剤費の4分の1を追加負担
・実施は2026年度中
つまり、
「保険が使えなくなる」わけではありませんが、今より自己負担が増えるということです。
77成分にはどんな薬が含まれている?
今回公表された77成分は、大きく分けると次のようなジャンルに分類できます。
① アレルギー関連
抗ヒスタミン薬や点鼻薬など、花粉症・鼻炎で使われる薬が多数含まれています。
例:ロラタジン、フェキソフェナジン、エピナスチン など
② 痛み・炎症
いわゆる湿布や塗り薬、NSAIDs系の外用薬。
例:インドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナク など
③ 胃腸薬・整腸
胃もたれ、便秘、下痢などに使われる薬も対象です。
④ 皮膚・外用薬
かゆみ止め、抗真菌薬、消毒薬、保湿剤など。
「軽症・慢性で長く使われやすい薬」が多いのが特徴です。
私たちの負担は、実際どれくらい増える?
ここが一番気になるポイントですよね。
たとえば、
・今まで自己負担300円だった薬 → 約375円
・1000円だった薬 → 約1250円
というように、積み重なると無視できない金額になります。
特に、花粉症や慢性皮膚炎などで「毎月処方される人」は影響を受けやすいです。
OTC薬を上手に使うという選択肢
ここで大切なのが、「病院か、市販薬か」を自分で選ぶ視点です。
軽い症状・セルフケアできる症状は、市販薬を活用することで通院の手間や時間も節約できます。
一方で、
症状が長引く、悪化している、原因がわからない場合は、自己判断せず医療機関へ。
「健康の持続時間」を延ばすためにできること
今回の制度改正は、単なる負担増ではありません。
「自分の体と向き合う力」がより重要になる時代とも言えます。
・生活習慣を整える
・軽症のうちにケアする
・薬に頼りすぎない体づくりを意識する
これらは、将来の医療費も、自分の時間も守る行動です。
まとめ:制度を知ることが、いちばんの対策
最後に、今回のポイントを整理します。
・OTC類似薬77成分が見直し対象
・2026年度から薬剤費の4分の1が追加負担
・対象は身近な薬が中心
・市販薬と医療機関を賢く使い分ける時代へ
制度を知ることは、自分と家族の健康を守る第一歩です。
これをきっかけに、ぜひ一度「普段使っている薬」を見直してみてください。
