こんにちは、Takamiです。
今回のテーマは、階段は登りと降り、どちらの負担が大きいのか?です。
はじめに
皆さんは日常生活の中で、意識的に階段を使っていますか?
僕はかなり意識して階段を使うようにしています。なぜなら、階段はとても優秀な“運動ツール”だからです。エレベーターやエスカレーターが便利なのは確かですが、あえて階段を選ぶことで、ちょっとした運動の時間が積み重なっていきます。
そんな階段ですが、「登り」と「降り」、どちらが身体にとって負担が大きいのでしょうか?感覚的には、登りは息が切れたり、脚に疲れを感じたりと「しんどい」印象があります。でも、降りるときにも膝が痛くなったり、ふくらはぎが張ったりすることもありますよね。
今回は、「登り」と「降り」、それぞれの身体への負荷について、科学的な視点も交えながら深掘りしていきます。
登り階段の負荷:心肺系と筋力のトレーニング
階段を登る動作は、いわば自重スクワットを繰り返すようなもの。主に大腿四頭筋(太もも前)や大臀筋(お尻)、ハムストリングス(太もも裏)など、大きな筋肉を使います。そのため、筋肉にかかる負荷が大きく、心拍数も上がりやすいのが特徴です。
ある研究によると、階段の登りはウォーキングよりも約2倍のエネルギー消費があるとされています。登りきった後に息が切れるのは、まさにその証拠ですね。日常生活の中で心肺機能や筋力を鍛えるには、階段の登りは非常に効率的です。
降り階段の負荷:意外な落とし穴
一方で、階段を降りる動作は「楽に感じる」ことが多いかもしれません。ところが実際には、降りるときには筋肉が“伸びながら力を出す(遠心性収縮)”という動作が多くなります。これが、筋肉痛の原因となる負荷です。
特に負担がかかるのは、膝まわりの筋肉や関節。高齢者にとっては、膝の軟骨へのストレスや転倒リスクが高まるため、登りよりも注意が必要な場合もあります。
実際に高齢者を対象とした研究では、階段の降りは関節への負荷が大きく、姿勢の安定性も必要なため、登りよりも事故につながりやすいという報告もあります。
実際の研究結果では?
例えば、ある日本の大学の研究チームが行った調査では、被験者に階段の登りと降りをそれぞれ一定時間行ってもらい、心拍数や筋活動、エネルギー消費を比較しています。
その結果、登りの方がエネルギー消費や心拍数の上昇が大きく、運動負荷が高いことが分かりました。一方で、降りは筋肉への局所的な負担や筋肉痛が起こりやすいという結果も出ており、どちらが「よりきついか」は、目的や体の状態によって異なるという結論に至っています。
高齢者は「降り」に要注意
特に高齢者の場合、膝や股関節に既往歴がある方、筋力の低下が見られる方は、階段の降りが転倒やケガにつながる危険性があります。
安全を考えるなら、登りは運動として活用しつつ、降りはエレベーターやエスカレーターを使う、または手すりを必ず使うといった工夫が必要です。
まとめ
階段は、日常に取り入れられる優れたエクササイズです。
•体力をつけたい人には、登り階段が心肺機能と下半身の筋力アップにおすすめ。
•膝に不安がある人や高齢者は、降りに注意し、無理をせず安全を最優先に。
登りも降りも、それぞれに意味があります。
「しんどいけど、ちょっと登ってみるか」
そんな小さなチャレンジが、未来の健康につながっていくのです。