こんにちは、Takamiです。
今回のテーマは、富裕層が多額の寄付をする理由とは? 〜お金の「行き先」を自分で決めるという選択〜です。
はじめに
「富裕層が多額の寄付をするのはなぜだろう?」
ニュースや新聞で「〇〇氏が〇億円を寄付」という話を耳にするたびに、そんな疑問を感じたことはないでしょうか。
実はこの背景には、単なる善意や社会貢献の精神だけでなく、「相続税」や「税制優遇」といった現実的な理由も深く関係しています。今回は、富裕層が寄付を選ぶ理由について、少し掘り下げてご紹介します。
お金を「残す」と税金がかかる
日本の相続税は、世界でもトップクラスの高さです。例えば、資産が多ければ多いほど税率も上がり、最高税率はなんと55%に達します。
つまり、例えば1億円を現金で相続させようとすると、そのうち5,000万円以上が税金として国に徴収される可能性があるのです。
このような状況になると、富裕層の中には「税金として取られるくらいなら、自分の意思で使い道を決めたい」と考える人が増えてきます。
寄付という選択肢:お金の使い道を自分で選ぶ
寄付は、まさにその「自分の意思で使い道を決める」行為です。
例えば、教育、医療、環境保護、文化支援、地方創生など、自分が価値を感じる分野や未来のために投資したいと思える分野に寄付すれば、間接的に自分の理想を社会に反映させることができます。
しかも、寄付先が市や町、または「認定NPO法人」などの場合は、税制面での優遇措置も受けられます。寄付金額に応じて、所得税や住民税から一定額が控除されるのです。
寄付で受けられる税制優遇(個人の場合)
例えば、個人が認定NPO法人に1万円を寄付した場合、条件により約4,000円程度が税金から控除されるケースもあります。
また、最近では「ふるさと納税」も寄付の一種として広く知られています。
これは実質2,000円の自己負担で、さまざまな自治体に寄付し、返礼品を受け取ることができる仕組みで、すでに多くの人が利用しています。
つまり、税金としてただ国に収めるのではなく、自分が応援したい地域や活動にお金を使えるという点で、寄付は非常に魅力的な選択肢なのです。
社会貢献とレガシー(功績)意識も大きい
もちろん、富裕層が寄付をする理由は節税だけではありません。
ビジネスで成功し、多くの資産を築いた人々の中には、「自分が得た富を、社会にどう還元するか」を真剣に考える人も多くいます。
自分が支援した学校ができたり、医療研究が進んだりすれば、それは一種の「人生の証」や「功績」として後世に残ることになります。
また、海外(特にアメリカ)では、ビル・ゲイツ氏やウォーレン・バフェット氏のように、莫大な資産を慈善活動に使うことが一種の文化として根付いています。こうした価値観の影響も、日本の富裕層に少しずつ広がってきています。
「誰のために使われるか分からない」より、「自分で決める」
冒頭でも触れた通り、現金や資産をただ置いておけば、いずれ相続税として徴収され、そのお金がどのように使われるかは自分では分からなくなってしまいます。
それよりも、自分が信じる目的のために寄付という形でお金を使い、「こういう未来のために使ってほしい」と意思を込められる方が、はるかに意味があると考える人が増えているのです。
まとめ
富裕層が多額の寄付をする理由は、
•相続税対策
•税金の優遇措置
•社会への貢献
•自分の価値観や理想の反映
といったさまざまな要素が絡み合っています。
そしてこれは富裕層だけの話ではありません。今や誰もが「ふるさと納税」や「寄付控除」などを活用して、お金の行き先を自分で選べる時代です。
あなたも、自分の大切なお金を「誰かのため」「未来のため」に使うという選択を、ぜひ一度考えてみてはいかがでしょうか。